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Q3.「体質だから治らない」といわれましたが、本当でしょうか?

皮脂分泌の増加がみられるパーキンソン病にも脂漏性皮膚炎がよくみられることから、フケ症は皮脂腺の分泌が盛んな人に生じやすいと考えられていました。しかし、最近はエイズ患者にも多くみられることが分かり、体質はあまり関係ないのではないかと考えられています。

パーキンソン病

原因とされているマラセチアとは

最近の説では、マラセチアという健康な人の皮膚にも常在しているカビが増加することによって、脂漏性皮膚炎が生じるという説が有力です。このカビが頭皮に繁殖することによってフケ症が生じると考えられています。このマラセチアというカビは今のところ7種類が知られていますが、このうち6種類は脂分を好み、また脂分がない部位では繁殖しないので皮脂分泌量の多い脂漏部位に脂漏性皮膚炎が生じるのではないかと考えられています。皮脂分泌量は年齢によって変化しますが、人によりその程度は異なりますので、皮脂の分泌量が多い人は脂漏性皮膚炎になりやすく、また治療しても再発しやすいようです。その意味では体質は関係しているともいえます。

原因となるカビ(マラセチア) 健康な人の皮膚にも常在、脂分を好む 皮脂分泌が多い人は再発しやすいことがある

きちんと治療を続けることで治療が可能

マラセチアというカビは健康な人にも常在しているカビなので、抗真菌薬でカビの量を減らして脂漏性皮膚炎をよくしても、治療をやめるとまた繁殖し、脂漏性皮膚炎をおこすかもしれません。  そこで、再発を防ぐためには一旦脂漏性皮膚炎による炎症を抑えてから、マラセチアの増殖を抑える手段を講ずることが大切だと思います。脂漏性皮膚炎の炎症を抑えるためにステロイド外用薬は特効的に効果がありますが、ステロイド外用薬は単に炎症を抑えるだけなので、治療を中止するとすぐに再発する傾向にあります。この点、抗真菌剤は原因となるカビの発育を抑えるので、その再発を防ぐことが可能です。またマラセチアというカビは脂を好むので、頭皮に整髪料など脂を含む毛髪用品の使用を避け、よく洗髪しできるだけ頭皮に付着している皮脂を減らすことで、ある程度再発を防ぐことが可能です。

このように日常生活にも注意して治療すれば、決して治らないということはありません。

脂漏性皮膚炎の再発を防ぐには・・・抗真菌剤の使用(炎症を抑える マラセチアの増殖を抑える) 日常生活への注意 再発防止へ

ご解答いただいた先生

渡辺晋一先生
帝京大学医学部皮膚科教授
渡辺 晋一先生